遠州人にとって「たんぽぽ」のお芝居は、誰にでも思い出として残っています。内容は忘れたけれど「たんぽぽの歌」は今でも覚えていると言ってくれる人もたくさんいます。上嶋さんのお母さんの思い出は「たんぽぽ」のお芝居を見ているうちに感動して泣いてしまい、終わって幕が降りると、一人だけ泣いているのを周りの友達に見られて、すごく恥ずかしかったそうです。一人一人の心に残る大切な思い出です。 

「子どもたちに夢を」届けるため、劇団を続けていく

「たんぽぽ」は遠州という地域にも、ものすごく感謝をしています。それは学校の先生がたが「たんぽぽ」を自分たちの劇団と思って接してくれるからです。指導要領が変わってきて、以前のように毎年学校で公演することは減りましたが、遠州では音楽鑑賞と交代で2年に1回は必ず公演させていただいています。劇団が始まって73年目ですから、あと27年は意地でも続けたいですね。そうすれば1世紀という期間になり、歴史に残るかなと思ってます。だからこそ、地元の皆さんからいただく温かい声に支えられて、小百合先生の「子どもたちに夢を」の想いを伝えるために、これからも頑張っていきます。

「上保さんにとって演劇とは?」と問いかけると、しばらく考えてから「演劇とは何でしょうね」と答えられた。一つの作品を作っていくとき、障害や介護といったデリケートなことをテーマにすると、公演先には、今その障害を抱えて戦っている子どもがいることもある。そんな時は、お芝居を見せても良いのか、ひょっとしたら封印した方が良いのかと悩み、劇団全員で議論するという。それほど「芝居」を通して「表現すること」に、全身全霊を傾けて取り組まれてきたからこそ一言で語ることは難しい、「演劇って何でしょうね」と思われたのではないだろうか。お芝居については素人の私も「劇団たんぽぽ」を見て育った一人として、これからも変わらず公演を続けてほしいと心から思いました。

静岡県浜松市東区子安町323-3
TEL:053-461-5395
公式サイト:http://www.gekidan-tanpopo.com/

劇団では存続支援のための寄付金を募集しています(1口1,000円以上)
寄付振込先:浜松磐田信用金庫植松支店
      普通0171801
      公益社団法人教育演劇研究協会
電話かホームページ経由のメールでも受け付けしています。
http://www.gekidan-tanpopo.com/contact/index.html

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次回はシネマイーラ館長 榎本雅之さんを予定しています。

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